5月の全校朝会
- 公開日
- 2022/05/24
- 更新日
- 2022/05/24
お知らせ
5月は、創立記念日がある月ということで、今月の全校朝会は、校長が、平野幸作著「十日町の父 中山龍次」をもとにして、学校の成り立ちについて話をしました。
1947年5月15日に十日町中学校が創立されました。校舎は、現在の十日町児童センター「めごらんど」のあたりにありました。十日町小学校の古い校舎を借り、体育館やグラウンドは小学校と共同で使いました。
1948年の春、町は小学校の校地に中学校の新しい校舎を作りました。
しかし、学校は、小学校とは全く別の適当な所に独立して作った方がよい、と町の多くの人が考えるようになりました。
大きな問題がありました。それは、「新しい中学校を作るための土地がない」ということでした。
当時、十日町の町長だった中山龍次は、町内各地区から集まった150人の人から、新しい中学校をどこにしたらよいか、意見を聞きました。そして、こここそ、最適の所だと誰もが考えたのが、当時の十日町内の土地ではなく、隣村の中条村新座の農地、つまり現在の十日町中学校のある所でした。
しかし、いくらよい所でも、ここは隣村の農家の私有地であり、しかも最高のりっぱな田畑でした。
中山町長を中心とする十日町中学校の建設を推し進めようとする人たちと、新座の土地の所有者との話し合いは、何度も何度もくりかえされました。会議は夜中まで続くことさえありました。
この話し合いは、新座の人たちの教育についての深い理解によって解決しました。日本の将来をになう子供たちの教育のためなら、祖先が苦労して開発し、長い間守り続けてきた用地を手放すのも仕方がないことだ、ということになったのです。
こうして、十日町中学校の新しい校舎を作る位置がようやく決まったのです。
十日町中学校はこうした歴史の上に立っています。学校建設に携わった多くの方々がいたということに思いを馳せ、勉学に勤しんでもらいたいと思っています。