校長室より9 自己有用感を育くむ2
- 公開日
- 2021/09/18
- 更新日
- 2021/09/18
校長から
私は、自己有用感について考えるとき、重松清著「ひこばえ」(朝日出版社)の一節を思い起こします。
「あのひと、誰かになにかをお願いされたことって、もう、ずうっと、何年もなかったんじゃない?」
私もそう思う。誰からも頼りにされず、願いごとを託されず、だから、当然、誰からも 「ありがとう」と言われるこのない日々を、後藤さんは長年送ってきたのだ。
「やり甲斐とか生き甲斐っていうのは、誰かに「ありがとう」と言われることなのかもしれないよな」
ご家庭でも、学校でも、「ありがとう」を伝えるチャンスはたくさんあります。手伝いや役割は「させる」ものではなく、家族や仲間のために力を子どもが力を発揮するチャンスと考えて、頼んだり用意したりしてはどうでしょうか。